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【出雲】のどぐろ日本海 出雲市駅前店|名物のどぐろ丼1,200円!全国ご当地どんぶり選手権2連覇の専門店を実食レポート

のどぐろ日本海トップ

のどぐろは、キロ単価が1万円を超えることも珍しくない高級魚です。産地から離れれば近所の鮮魚コーナーに並ぶことも少なく、旅先のメニューで見かけても、値段を確かめてから注文するかどうかを考える魚だと思います。

その魚を専門に扱い、看板の「のどぐろ丼」を1,200円で出しているのが、JR出雲市駅から徒歩2分の「のどぐろ日本海 出雲市駅前店」です。この丼は、東京ドームで開かれる全国大会で2年連続グランプリを獲得し、西日本で初めて殿堂入りを果たしています。

全国大会で優勝した丼が、ランチの定食とそう変わらない値段で食べられる。その理由は記事の中で触れていきます。出雲を旅する予定を組んだとき、夜の予定に入れたのがこのお店でした。

この記事では、基本情報とアクセス、のどぐろという魚の正体、1946年創業の会社が全国区になるまでの流れ、店内の雰囲気と少し独特な予約ルール、メニューの選び方、そして実際に食べた感想までをまとめています。

のどぐろ日本海 出雲市駅前店 基本情報

まずは、訪問前にチェックしておきたい基本情報からご紹介します。

海鮮
のどぐろ日本海 出雲市駅前店
住所 島根県出雲市今市町1271-5
電話番号 050-5487-2218
営業時間(平日) 16:30~22:30
営業時間(土日祝) 16:30~22:30
定休日 定休日なし(不定休日あり)
予算 ¥2,000~¥3,000
支払い方法 現金・各種クレジットカード・電子マネー
席数 67席(宴会最大人数 着席時14名)
駐車場 無し(近くにコインパーキング有)
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場所はJR出雲市駅の北口を出て、目の前の通り沿い。徒歩2分ほどで、一畑電車の電鉄出雲市駅からも5分圏内です。出雲市駅前はホテルが集まるエリアなので、チェックインして荷物を置いてから、手ぶらで歩いて向かえます。旅先の夕食としては動きやすい立地です。

一方、車で行く人が気をつけたいのが駐車場です。店舗専用の駐車場はなく、近隣のコインパーキングを使うことになります。駅前なので数はありますが、週末の夜は埋まりやすいので、少し早めに停める場所を押さえておくと気が楽です。

飛行機で山陰入りする場合も動きやすい場所です。出雲縁結び空港からは出雲市駅行きの空港連絡バスが出ていて、所要時間はおよそ30分。空港からまっすぐ駅前の宿へ入り、そのまま夕食に向かうという流れが組めます。

日中に出雲大社を参拝してから向かうなら、一畑電車の出雲大社前駅から電鉄出雲市駅へ戻るルートが便利です。途中の川跡駅で乗り換えが必要になるので、ホームの案内は聞き逃さないようにしたいところ。JRの出雲市駅と一畑電車の電鉄出雲市駅は隣接しているため、どちらで降りてもお店までの距離はほとんど変わりません。

もうひとつ、旅程を組むうえで重要なのが営業時間です。このお店は16時30分からのディナー営業のみで、ランチはやっていません。「昼に参拝、そのままのどぐろ」という組み立てはできないので、必ず夜の枠で確保しておく必要があります。

のどぐろとは?

のどぐろ日本海の看板

のどぐろは、標準和名を「アカムツ」という魚です。体は鮮やかな赤で、口を開けると喉の奥だけが真っ黒。だから、のどぐろ。見たままの名前です。

幼魚のうちは水深100メートルほど、成長すると200メートル前後の深場に移る底魚で、白身でありながら脂の乗りが非常に強いのが最大の特徴です。「白身のトロ」と呼ばれ、日本海側では「赤い宝石」とも言われます。東のキンキ、西ののどぐろ、という対比で語られる高級魚で、しかも養殖がありません。天然物しか存在しないという事情も、価格が下がらない理由のひとつです。

脂が強いぶん、焼いても煮ても身がパサつきにくく、火を入れるほど甘みが立ってくるタイプ。刺身でも焼きでも成立する、扱いの幅が広い魚でもあります。

そして、この魚は獲れる場所が限られます。まとまった水揚げがあるのは日本海側で、島根は長崎・山口と並ぶ主産地のひとつ。浜田市では市の魚に指定され、ブランド化まで進んでいます。裏を返せば、山陰か北陸まで足を運ばなければ産地の値段では食べられないということ。出雲まで来たなら一度きちんと向き合っておきたい、と思っていました。

なお「のどぐろ日本海」を営むのは、出雲市の有限会社日本海。飲食店とのどぐろ加工品の製造販売を手がける会社です。徒歩1分の場所に姉妹店の「すし居酒屋日本海」があり、こちらはほぼ同じメニュー構成。片方が満席でも、もう一方をあたれる点は旅行者にとって助かる仕組みです。

歴史・お店のこだわり

のどぐろ日本海の看板

有限会社日本海の創業は1946年(昭和21年)、法人化が1992年(平成4年)。戦後の出雲で始まった商売が、いまは出雲市駅前のこの店、出雲大社の正門前にある「出雲日本海」、そして加工品の製造販売へと広がっています。

この会社が「のどぐろ専門店」を名乗れる理由は、仕入れにあります。加工品まで自社で製造する水産の会社が、そのまま飲食店を営んでいる。高級魚を専門店として扱えるだけの量と価格で回せるのは、この構造があるからです。冒頭で触れた価格差の理由も、ここにあります。

扱う魚が地元・日本海のものなので、のどぐろ以外の顔ぶれも山陰らしくなります。隠岐産の岩がき、神西湖や宍道湖のしじみ、島根和牛。のどぐろ専門店を名乗りながら、島根の食材が一通りそろっているのはそういう背景です。

特徴的なのが、のどぐろを「サイズ」と「調理法」で選ぶ仕組みです。20センチ(約100グラム)から32センチ(約500グラム)まで6段階の大きさから一尾を指定し、焼物・煮物・唐揚の中から調理法を選ぶ。切り身を選ぶというより、魚屋の店先で一尾を見立ててもらうような形のオーダーになります。専門店だからこそ成り立つ売り方だと思います。

そして、このお店を全国区にしたのが看板の「のどぐろ丼」です。東京ドームで開催される「ふるさと祭り東京」内の「全国ご当地どんぶり選手権」で、2019年・2020年と2年連続でグランプリと観光庁長官賞を受賞。2連覇によって西日本で初めて殿堂入りを果たし、「殿丼」の称号を得ました。丼は金色の器で供されます。

受賞はこれだけではありません。2023年には、この丼を家庭で再現できる「のどぐろ丼ネタセット 特製だし醤油付」が日本ギフト大賞の「ふるさとギフト最高賞」を受賞。付属のだし醤油は、出雲の地元醤油メーカーとこの丼のためだけに共同開発したものだそうです。同社の加田義憲代表取締役は受賞報告の場で、「のどぐろといえば島根」を掲げて活動しており、最終的には全国からのどぐろを食べに島根へ来てほしい、という趣旨を語っています。

全国大会での連覇、ギフト部門での最高賞、そして「のどぐろといえば島根」という旗印。出雲でのどぐろを調べ始めれば、どこかで必ず名前がぶつかるお店です。

お店の外観・雰囲気

のどぐろ日本海の外観

駅前の通りに面した建物に、「のどぐろ」の文字が大きく掲げられています。店名より魚の名前のほうが目立っている看板で、地図を見なくても歩いていれば気づけます。

店内は木の質感を生かした落ち着いた和の空間で、居酒屋というより食事処に近い雰囲気です。席数は67席と駅前の店舗にしてはゆとりがあり、カウンター、テーブル、座敷がそろっています。席がしっかり仕切られているので、一人でも居心地が悪くありません。半個室もあり、会食や接待にも対応できる構成です。店内は全面禁煙で、喫煙は店外のスペースを使う形になります。

ここで先に伝えておきたいのが、お子様連れでの利用は受け付けていないという点。家族旅行で出雲を回っている場合は、姉妹店や別のお店を検討する必要があります。知らずに向かうと入口で予定が崩れるので、事前に押さえておきたい条件です。

予約のルールも少し独特で、当日・翌日・翌々日の予約は受け付けていません。3日前までに押さえるか、当日そのまま行くかの二択になります。ただ、予約なしで来た人は名前を書いて待てば順番に案内される仕組みなので、「予約できない=入れない」ではありません。旅程が固まっているなら早めに電話、決まっていないなら早い時間に行って名前を書く。この二段構えで考えておけば大丈夫だと思います。

訪問時の様子:【ここに記載】

メニュー

のどぐろ日本海のメニュー1

のどぐろ専門店なので、のどぐろ一色かと思っていました。ところが実際は地魚もしじみもしまね和牛もあって、けっこう迷います。

やっぱり最初に目がいくのは「のどぐろ丼」。はじめて来たなら、これを頼んでおけば間違いないと思います。ほかには姿造りやしゃぶしゃぶ。単品も卵と肝の煮付け、あら煮、茶碗蒸し、お茶漬けと並んでいて、身だけでなく卵も肝もあらも使い切っているんだなと。このあたりはさすが専門店です。

悩ましいのが、のどぐろを一尾で頼むときです。サイズによって値段が変わります。20センチ台から30センチ台まで6段階あって、そこから一尾を選び、焼物・煮物・唐揚のどれかを指定する仕組み。

ただ、初めてだとどのくらいが適量なのか分からないんですよね。迷ったら遠慮なくお店の人に聞くのが早いと思います。

のどぐろ日本海のメニュー

のどぐろ以外だと、隠岐の島から届く岩がきと地魚の六種盛が気になりました。しじみの酒蒸しは神西湖産と宍道湖産から選べます。しじみを産地で選ぶ機会って、そうそうないですよね。冬に来るなら、隠岐の島近海の寒さばもよさそうです。

のどぐろ日本海のメニュー4

それから、ここは居酒屋としても使えます。「とりあえずの一品」という小皿料理がずらりと並んでいて、赤天・黒天やあご野焼といった島根名物も頼めます。

この中にも「のどぐろのあら煮」や「のどぐろ茶碗蒸し」などのどぐろの小皿もいくつか混ざっているので、丼や一尾までは頼まないという人でも少しだけ試せます。お通しは席料として別途かかるので、そこだけ頭に入れておくといいと思います。

のどぐろ日本海のメニュー3

しまね和牛のメニューもしっかりありました。A5ランクのサイコロステーキ、陶板焼、すき焼など。魚を食べに来たつもりでも、同行者に肉派がいれば問題ありません。

デザートには出雲ぜんざい。この一軒で島根をひと通り回れてしまいます。

食レポ

今回注文したのは、名物の「のどぐろ丼」と「のどぐろの塩焼き」、それに「ズワイガニのカニクリームコロッケ」の3品です。

せっかく専門店まで来たので、のどぐろは生と焼きの両方を試してみることにしました。

【のどぐろ丼】(1,200円)

のどぐろ日本海ののどぐろ丼金の器

全国ご当地どんぶり選手権でグランプリを受賞したのどぐろ丼は全体が金の器で提供されます。

見た目も上品でまさにグランプリに輝いたにふさわしいビジュアルです。

のどぐろ日本海ののどぐろ丼

蓋を開けると、新鮮なのどぐろの切り身が綺麗に並べられており器に負けない見栄え。皮目には軽く焼き目が入っていて食欲をそそります。

白身のトロと言われるだけあり、白身ではあるが脂が強めに感じました。

付属のだし醬油はのどぐろ丼に合うように作られたもので、かなり濃いめのものでしたがお刺身とよくあいました。

最初は何もかけずに楽しみ半分くらい食べてから、味変としてかけるのが一番良い楽しみ方だと思います。

【のどぐろの塩焼き】(1,210円)

のどぐろ日本海ののどぐろ塩焼き

刺身だけでなく焼き物も食べてたかったために塩焼きも注文しました。

今回は一番小さいサイズ(100g)を注文しました。

シンプルに塩だけで味付けされていて、サイズは小ぶり脂がしっかり乗っており、食べ応え充分でした。今回は塩焼きでしたが、唐揚げや煮付けなどにしても美味しいと思います。そして今度は大きいサイズで食べたい(笑)

ズワイガニのカニクリームコロッケ(780円)

のどぐろ日本海の紅ズワイガニクリームコロッケ

個人的にカニクリームコロッケは大好物なので是非とも外せない一品ということで注文しました。

こんがりとしたキツネ色の衣は固さがあり、。さくっというより、かりっとした食感です。

カニクリームコロッケ断面

中のクリームは蟹の味がしっかりしていて、かなり濃いめ。カニの身のほかに貝柱も入っていて、噛みごたえがありました。

ひと口食べただけで蟹の風味が広がります。身のほかに貝柱も入っていて、噛むたびに具に当たるので、クリームだけがするっと消えていくようなことがありません。想像していたよりずっと食べ応えのあるコロッケでした。

今まで食べたカニクリームコロッケの中で一番と思える一品でした。

こんな人におすすめ

● 出雲まで来て、のどぐろを食べ損ねたくない人

のどぐろは扱う店が限られ、日によって入荷も変わる魚です。せっかく山陰まで来たのに空振り、というのは避けたいところ。その点、専門店なら選択肢が多く、調理法まで指定できます。目的がのどぐろにはっきり定まっているなら、いちばん外しにくい一軒だと思います。

● 電車で出雲を旅している人

出雲市駅から徒歩2分という立地は、電車旅と相性のいい条件です。駅前の宿に荷物を置いて歩いて向かえますし、地酒を飲んでも帰りの運転を気にせずに済みます。車移動の場合は専用駐車場がないぶん、コインパーキングを探す手間がかかります。

● 島根の食材をまとめて味わいたい人

のどぐろに加えて、隠岐の岩がき、しじみ、島根和牛、出雲そば。山陰の名物がほぼ一通りそろっているので、この一軒で島根の味覚を横断できます。旅程が詰まっていて何軒も回れないときには、選択肢として考えやすいお店です。

まとめ

のどぐろ日本海 出雲市駅前店は、駅から徒歩2分という立地と、丼でも一尾でものどぐろを選べる専門店の懐の深さがそろった一軒でした。日本一になった丼を、旅行者が構えずに頼める価格で出している。仕入れから加工まで自社で完結させている会社だからできることであり、「のどぐろといえば島根」を全国に広げたいという方針の表れでもあるのだと思います。

ディナー営業のみ、駐車場なし、予約は3日前まで、子連れ不可。条件には少しクセがありますが、そこを把握しておけば、出雲の夜ごはんの候補として考えやすいお店だと思います。

出雲・松江エリアのグルメは他の記事でも紹介しています。山陰旅行の食事プランを立てるときは、あわせて参考にしてみてください。

ごちそうさまでした!