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雪の岐阜城へ。2026年冬の長良川温泉・静かな旅の記録Part2|岐阜グランドホテルの宿泊記と雪の朝食バイキング

岐阜旅2

標高329m、金華山の山頂で遭遇した突然の猛吹雪。前回の記事では、視界を遮るほどの白銀の世界と化した岐阜城から、命からがら(?)下山するまでの様子をお届けしました。

凍える体を引きずりながら辿り着いたのは、長良川のほとりに佇む「岐阜グランドホテル」。そこには、雪国ならではの幻想的な景色と、冷え切った心と体を芯から温めてくれる最高の「癒やし」が待っていました。

今回のPart2では、茶褐色の名湯と薬草風呂が自慢の宿泊体験から、地元の人に愛される隠れ家的な名店「ほしぞら」での夕食、そして翌朝、窓の外に広がっていた息を呑むような雪景色の朝食バイキングまでを詳しくレポートします。

長良川のほとりに刻まれた歴史。岐阜グランドホテルに泊まる

長良川グランドホテル

今回のお宿は「長良川グランドホテル」

岐阜の迎賓館としての役割を担ってきたこのホテルには、他では味わえない品格があります。

ここでは、その歴史と、雪山から逃れ着いた私を包んでくれた至福の空間についてご紹介します。

岐阜グランドホテルとは?

1964年4月に開業した、岐阜県初の政府登録国際観光ホテルです。

岐阜グランドホテルは、1964年(昭和39年)に「岐阜の迎賓館」として開業した、このエリアを代表する老舗名門ホテルです。清流長良川のほとり、金華山の麓という絶好のロケーションに位置し、半世紀以上にわたって皇室の方々や各界の著名人を迎えてきた歴史を持ちます。

単なる宿泊施設にとどまらず、岐阜の観光・文化の拠点として、1300年の歴史を誇る「長良川鵜飼」と共に歩んできました。館内に一歩足を踏み入れば、現代的なホテルにはない重厚な建築美ときめ細やかなホスピタリティを感じることができ、訪れる者に格別な安心感を与えてくれます。吹雪の山頂から命からがら辿り着いた身にとって、この伝統が紡ぐ「温かなおもてなし」は、何よりの癒やしとなりました。

冷えた体に染み入る「黄金の湯」と10種の生薬が香る薬草風呂

チェックインを済ませ、凍えた指先を抱えて真っ先に向かったのは大浴場「ひとつば」でした。こちらの最大の自慢は、にっぽんの温泉100選にも選ばれた「長良川温泉」です。泉質は単純鉄冷鉱泉。空気に触れることで鮮やかな茶褐色へと変化するその湯は、まさに「黄金の湯」と呼ぶにふさわしい濃厚さ。鉄の香りが漂うお湯が、吹雪で冷え切った体の芯までじわじわと熱を届けてくれます。

さらに感動したのは、10種類もの天然生薬(カミツレ、ジュウヤク、ガイヨウ、チンピなど)を贅沢に使用した「薬草風呂」です。浴室に満ちる癒やしの香りに包まれるだけで、旅の緊張がスッと抜けていくのがわかります。また、白湯風呂には清流長良川の伏流水が使われており、そのまろやかな肌触りは地下水豊かな岐阜ならではの贅沢。雪の舞う露天で黄金の湯に浸かり、火照った顔に冷気を感じる。このコントラストこそが冬の旅の醍醐味です。

雪景色を望む、気品あるリラックス空間

長良川グランドホテル客室

今回宿泊した客室は、眺望指定なしの洋室です。

お部屋は時代を感じるレトロな造り。個人的にはこういう感じの部屋が一番落ち着きます。

重厚なカーテンを開けると、雪景色と若干見える長良川が望めました。

長良川グランドホテルの客室からの景色

さきほどまであの頂で猛吹雪に耐えていたのが信じられないほど、室内は静かで温かな空気に満ちていました。

長良川グランドホテルの客室のソファー

老舗ホテルならではの気品ある調度品に囲まれ、ふかふかのソファに腰を下ろして一息。窓の外で時折激しく舞う雪を眺めながら、暖かい部屋で温かいお茶をいただく時間は、旅の疲れを最高のリラクゼーションへと変えてくれます。

岐阜の夜を味わう:居心地抜群の「ほしぞら」で夕食

夕食はホテルの外へと足を伸ばし、徒歩数分の距離にある「ほしぞら」さんへ。「居心地が良い」と評判の、地元の方に愛されるラーメン居酒屋です。雪がしんしんと降り積もる中での移動でしたが、ホテルからすぐの立地は冬の夜には本当にありがたいポイント。

真っ白な雪道に自分の足跡を刻みながら歩を進める。

お酒を飲まない私でも、一歩足を踏み入れた瞬間に「ここは当たりだ」と確信できる、家のような安心感に満ちていました。

パワー全開!「スタミナラーメン」と絶品「手羽先のからあげ」

お酒が飲めなくても、ここの料理はそれだけで主役級です。今回いただいたのは、看板メニューの一つ「スタミナラーメン」と「手羽先のからあげ」。凍えた体に、ニンニクの効いたパンチのあるスープが強烈なエネルギーを注入してくれます。一口ごとに体温が上がっていくのが分かり、吹雪の疲れも吹き飛ぶ美味しさでした。

そして、添えられた「手羽先のからあげ」がまた絶品。外はパリッと香ばしく、中はジューシー。甘辛いタレとスパイスの塩梅が絶妙で、まさに「やみつき」になる味わいです。ご夫婦の温かな接客もあり、一人の夕食が最高に豊かな時間になりました。お腹も心もパンパンに満たされ、大満足で店を後にしました。

夜の雪散歩:静寂に包まれた岐阜城公園

雪の彼方に、静かに佇む岐阜城

「ほしぞら」を出て少し岐阜城公園の方へ散歩に出ました。

道中、長良橋からは言葉を失うほどの絶景が待っていました。猛吹雪はすでに止んでおり、しんしんと降り続く雪のさらに向こう、金華山の山頂へと吸い寄せられました。

街灯に照らされた白銀の騎馬像

スタミナ料理でパワー全開になった後、私はホテルへ戻る前に、岐阜城公園の方へ少し足を伸ばしてみることにしました。夜の岐阜城公園の入口に立つと、昼間の賑わいは消え失せ、物音ひとつしない静寂に包まれています。

そこで出会ったのが、和風の門の先に凛として立つ騎馬像でした。オレンジ色の温かな街灯に照らされ、降り積もった真っ白な雪と対比するように勇壮な姿を見せています。台座から天に弓を構えるようなその姿は、夜の雪景色の中でより一層神々しく、静寂の中に確かな意志を感じさせました。新雪を踏みしめながら、その勇姿にしばし見入ってしまいました。

ホテルに戻ってからもう一度名湯に浸り、休みに入りました。

冬の奇跡:銀世界の目覚めと至福の朝食

雪景色のパノラマと楽しむ「ぎふ清流モーニングビュッフェ」

朝のメインイベントは、岐阜グランドホテルが誇る「ぎふ清流モーニングビュッフェ」です。会場には地産地消のこだわりが詰まった料理が所狭しと並び、立ち上る湯気とともに漂う出汁の香りが食欲を猛烈に刺激します。

朝のメインイベントは、展望レストラン「キャッスル」でいただく「ぎふ清流モーニングビュッフェ」です。「岐阜で一番の健康朝食」を目指すという言葉通り、会場には和洋40種類以上のこだわり料理がズラリ。

地上45メートルの窓から雪のパノラマを眺めながらいただく食事は格別です。目の前で焼き上げてくれる「美濃朝一卵のオムレツ」や、衣がふわふわ・カリカリの「若鮎と椎茸の天婦羅」など、ライブ感あふれるおもてなしに心が躍ります。他にもホテル特製カレーや、からだに優しい薬膳スープ、さらには無添加の「STYLE BREAD」まで。岐阜の恵みを余すことなく詰め込んだ至福の朝食に、気づけば何度もおかわりをしてしまいました。

旅の終わりに:雪の余韻とともに岐阜駅へ

白く染まった堤防沿いを、旅の余韻に浸りながら散策

チェックアウトを済ませ、長良川沿いの堤防を少しだけ散歩することにしました。踏みしめるたびに「ギュッ、ギュッ」と心地よい音を立てる新雪の感触。誰も歩いていない真っ白なキャンバスに、自分の足跡だけが続いていく光景に、童心に帰ったようなワクワク感を覚えます。

バスに揺られて駅へ。また違う季節の岐阜を夢見て

ホテルの前からバスに乗り込み、暖房の効いた車内から遠ざかっていく金華山を眺めます。2026年冬、猛吹雪の岐阜城から始まり、温泉、そして「ほしぞら」の温かなスタミナ料理、静寂の夜散歩。厳しい寒さがあったからこそ、出会った人々の優しさやホテルのホスピタリティが深く心に刻まれた気がします。次はぜひ、鵜飼の篝火が揺れる夏の季節に再訪しよう。そう心に誓いながら、真っ白に染まった岐阜の街を後にしました。